1689年以降、イギリスはフランスとの間で第2次百年戦争とよばれる長い対立抗争の時代をむかえ、ヨーロッパのみならず北米やインドでしばしば戦争が繰り返された。イギリスは、この一連の戦いのなかで、
議会の承認により税収のほとんどを軍事費に投入できた
議会が保証するイギリス国債の信用が高く、臨時の資金調達能力もすぐれていた
アンシャン・レジーム下のフランスでは徴税権をもつ貴族が多く、国庫収入が少なかった
などの理由、すなわち国力としては必ずしもフランスに及ばなかったが、戦費調達能力においてフランスのそれを大きく上回っていたために戦争を優位に進めることができたのである。
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そのいっぽうで、イギリスでは大航海時代以来の大西洋三角貿易によって国内の資本蓄積が進み、第2次エンクロージャーによって農村から流入した労働力と「プロト工業化」と称される農村の工業化によって、その産業構造は産業革命の進展を支えるほどに醸成されていた。
毛織物工業などによる資本の蓄積が大西洋三角貿易によって加速すると、マニュファクチュア的工業生産にも技術革新が要求された。ダービー父子のコークス製鉄法やジェームズ・ワットによる蒸気機関の改良などがそれである。また、1764年のハーグリーブズのジェニー紡績機、1769年のリチャード・アークライトの水力紡績機、1779年のクロンプトンのミュール紡績機など、相次いで紡織機の改良がなされた。これらは、インド産の綿花を原料としていた。